ヒナバッタ

ヒナバッタ(10/1)

ヒナバッタ(10/1)

バッタの話題が続いています。今回紹介するのはヒナバッタです。正直なところ今まであまりバッタには注目していませんでした。チョウや甲虫などと異なり、標本を作りにくく、標本にしても緑色がすぐに色あせて茶色っぽくなってしまうことなどから、観察の優先順位がやや低目でした。

ところが、このところスズムシショウリョウバッタオンブバッタイナゴと取り上げていくうちに、バッタへの好感度がアップしてきました。同時並行で「バッタを倒しにアフリカへ!」(前野ウルド浩太郎著・光文社新書)という本を読んだのも影響しているかも知れません。(サバクトビバッタの大発生を研究する前野氏の生き方が興味深い)

そんな時、10月1日の日曜日に駐車場で車に乗ろうとすると、足下からピョコピョコ飛び出すバッタがいます。普段なら見過ごしていたかも知れませんが、気になったので周りの草むらに踏み込んでみると、たくさんのバッタが一斉に逃げ出しました。2㎝くらいの小形のバッタです。毎日使う駐車場ですが、通勤時の朝夕には気がつきませんでした。陽のよく当たる昼間だったので活動的だったのだと思います。

この場所から移動することはないと思い、用事を済ませてから1時間後にカメラを持って再度出向きました。案の定まだたくさんいます。ただし、ただでさえ小さい上に近づこうとするとあちこち飛び回るのでなかなかシャッターチャンスがありません。やっと撮れたものを拡大したのが上の写真です。お尻のオレンジ色が目立ちますがこれはオスの特徴のようです。

図鑑やネットで調べて、「ヒナバッタ」という名前を初めて知りました。山地から低地まで開けた草地に広く分布しているとのこと。胸部の背側に「く」の字(この向きでは「へ」の字です)に白い線が入っているのが見分ける決め手になるようです。この写真では眼や顔が何とも無機質に感じられるのですが、それもまた魅力的ですね。

ご意見・関連情報などありましたら、こちらまでご連絡ください。