オカトラノオ

オカトラノオ(6/13)

オカトラノオ(6/13)

湿地のかわいい田んぼ

湿地のかわいい田んぼ

6月になり学校裏の雑木林の林縁に、オカトラノオが咲き始めました。虎の尻尾に見立てた命名です。
白い小さな花をたくさん付けた花穂が横向きに垂れ下がり、先端が波状に反転しているところに尻尾の感じが良く現われています。4月、5月と咲いていた春の花が一段落し、これから夏に向かう初夏を代表的する花です。近くの神社で咲き始めているアジサイの花と同様、梅雨時の花のイメージです。

一つひとつの花は花びらが5枚の合弁花で、五角形の形がはっきりしており、小さなお星様がビッシリ散りばめられている感じがします。花穂の下から順番に咲き始めますので、先端の方はまだつぼみです。先端まで咲くのは7月を過ぎてからになります。その頃になると下の方の花は枯れて少し汚らしくなってしまいますし、先端の尖った感じがなくなってしまいますから、今が一番見頃なのではないでしょうか。

ここでは10株ほどが点々と見られるだけですが、場所によっては大きな群落になることもあります。場所は忘れてしまいましたが、山あいの斜面で白い尻尾を同じ方向に向けて群生している様子は、山ではなく海にさざ波が立っているイメージで見事でした。また見てみたいものです。近くに群生地があったらどなたか教えて下さい。

さて、この日は学校裏の連光寺の湿地で田植えが行われました。この湿地は周辺の雑木林や農地と合わせた里山環境として、昨年11月に東京都の保全地域(連光寺・若葉台里山保全地域)に指定されています。キバサナギガイ・ミズコハクガイという貴重な陸産の貝が見つかったことも保全が決まる大きな要因となりました。ホトケドジョウやホタルの生息する貴重な湿地です。今はアシなどが生い茂っていますが昔は田んぼとして利用されていました。その一角に保全活動に携わる方々の手によって小さな田んぼが復活しています。里山の自然はある程度人の手が入らないと維持できません。本校としてもこうした自然保護活動に関わっていきたいと考えています。

 

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