クリの雄花と雌花

クリの雄花と雌花(6/15)

クリの雄花と雌花(6/15)

クリの花(6/15)

クリの花(6/15)

5月の末から雑木林や公園の脇を通るとクリの花の独特な匂いが漂っていましたが、この頃やっと収まってきたような気がします。梅雨のジワーッとした空気とあのモワーっとした臭いはダブルでうっとうしさを増す感じで、正直あまり好きな人はいないように思います。でも、私にとっては、秋のキンモクセイと同じように、季節の変化を感じさせる「いい」匂いです。

植物観察のおもしろさは、いろいろな花が次々と咲くことで季節の変化を感じることができることです。先日紹介したホタルブクロも「ああ、今年も夏が来るな~」と思わせますし、ちょっと気がつかないうちに春の「ハルジオン」がなくなり、夏の「ヒメジョン」がはびこっていることにも、春から夏への変化が伺えます。こうした変化を目だけではなく、匂いで感じることができるものはそう多くはありません。その一つがクリの花なのです。

そのクリの花ですが、白い穂のようなようなものは雄花の集まりで、これが匂いの原因です。1本の穂には100ほどの雄花があり、花粉の入った小さな白い玉のようなもの(やく)をつけているのがおしべです。一方、雌花は雄花の穂のつけ根に1~3個だけ見つかります。雄花の穂すべてに雌花がついているわけではなく、むしろ雌花のついている方が少ないようです。雌花は「いが」のもとになる緑色の小さな玉の中からめしべをツンツンと突き出しています。私はこの雌花が何ともかわいらしくて大好きです。まさにクリの赤ちゃんという感じがしませんか。これからの成長のようすが楽しみです。

さて、季節の変化を音で感じるものもたくさんあります。この時期の代表はホトトギスとカエルの鳴き声。「テッペンカケタカ」とか「トッキョキョカキョク」と聞きなすホトトギスの声は初夏の代表ですし、田んぼに水がはられるのに合わせて鳴き出すアマガエルの声も風物詩といえるでしょう。

 

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