アマガエルの合唱

アマガエル(6/28)

アマガエル(6/28)

先日のブログで、アマガエルの鳴き声が初夏の風物詩と書きましたので、夜の田んぼで写真を撮ってきました。田んぼの畦のすぐ脇で、じっと動かずにしかものどの鳴嚢(めいのう)をふくらませたままで被写体になってくれました。6月末の撮影です。7月になり一時期のピークは過ぎたようですが、田んぼに水の張られた5月末からまさに「カエルの大合唱」が聞こえています。

「クワックワッ」というのでしょうか、「グァッグァッ」というのでしょうか、うまく表現できませんが、大合唱になると「ガガガガガ」と聞こえてきます。おもしろいのは人の気配を感じると一斉に鳴き止んだり、こちらがじっとしているとまた一斉に鳴き始めたり、まるで誰かが指揮者になって合図を送っているかのようです。一匹が鳴き始めると最初の「グ」の音が聞こえると同時に全員が合唱を始めます。

アマガエルは日本では最もポピュラーなカエルで、ヨーロッパのものとは区別してニホンアマガエルと呼ばれています。カエルは苦手という人でも、アマガエルなら「かわいい!」と言う人は多いのではないでしょうか。手にのせてみてもいいですね。ただし、カエルの皮膚は雑菌から守るために毒性のある液体が少しずつ出ているので、カエルを触った手で目などをこすらない方が良いようです。

さて、あれだけのカエル、秋から春先まではどこにいるのでしょうか。田んぼにいるのは夏の繁殖期だけで、それ以外は近くの野原や林で生活し、冬の間は落ち葉の下などで冬眠していると言われています。寿命は5年以上あるようですから、毎年この生活を繰り返しているのでしょう。しかし、住宅地の中に点在している田んぼでは近くに野原や林はありません。それでも毎年6月には大合唱が聞こえます。私には田んぼの土の中から這い出てきたとしか思えませんが、そんなことは絶対ないようです。限られた環境でもしたたかに生きるアマガエルの生命力に感激です。

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