寄生されたカマキリの卵
前回のカマキリの卵の続きです。ふ化しなかった卵のうからは寄生していたカマキリタマゴカツオブシムシが出てきました。3~4㎜の黒い粒のような小さな甲虫です。5月の初め頃からぽつりぽつりと出現しました。出てきた後は小さな穴が開いています。まだ最終的な数を数えていませんが、20~30匹くらい出てきそうです。
左上の写真は2月に卵のうを割ってみたものです。卵のう全体がふかふかしていたので、寄生されているに違いないと思い開けてみました。案の定、カツオブシムシの幼虫がすでに卵のうの中身を半分以上を食いつぶしていました。この卵のうからは、幼虫がこぼれ落ちて途中で死んでしまったものもありますが、5月になって10匹くらいは成虫になりました。
もう一つの卵のうは、カツオブシムシが出てきましたが、カマキリの幼虫も40匹ほどふ化して出てきました。卵のうが全部食い尽くされずに一部が残ることもあるんですね。
別の卵のうからはオナガアシナガコバチという3㎜ほどの小さな寄生バチが出てきました。これも5月の初めのことです。オス・メス2匹だけでしたのでこの卵のうも寄生の影響は少なかったようで、
その後、200匹を越えるカマキリの幼虫が出てきました。小さな卵にも生き物のいろいろな繋がりがあるんですね。
2015年5月19日 有岡 淳
カテゴリー:昆虫
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