オジロアシナガゾウムシ

オジロアシナガゾウムシ(5/6)

オジロアシナガゾウムシ(5/6)

クズの若い茎でオジロアシナガゾウムシを見つけました。この日は連休最終日。聖ヶ丘から少し足をのばし、町田市の小山田緑地を歩いてきました。多摩市内の尾根幹線沿いには多摩丘陵の尾根筋に沿って「多摩よこやまの道」が整備され、本校はその東の端に位置しています。西の端にあるのが大妻女子大。小田急多摩線の終点唐木田駅から大妻女子大裏の「よこやまの道」を通って、町田市側に下ったところに小山田緑地があります。

尾根幹線を挟んで多摩市側は、ニュータウンの開発ですっかりマンションや戸建ての住宅になってしまいました。一方町田市側は、今でも雑木林や畑が残され、昔ながらの里山の光景を見ることができます。「よこやまの道」を歩いているとその違いがはっきり分かります。この日、小山田緑地の雑木林ではキンランが咲き乱れ(私にとっては「乱れる」程たくさんでした)、トンボ池では早くもシオカラトンボが産卵していました。

オジロアシナガゾウムシはゾウムシの仲閒では最もポピュラーな存在です。大きさは1㎝くらい。白黒模様がはっきりしていることからパンダゾウムシの愛称でも親しまれています。この模様は鳥の糞に擬態していると考えられています。メスはクズの茎に卵を産み付け、幼虫は茎の内部を食べて大きくなり、食べた隙間で蛹になって成虫になります。ですから、クズの繁殖している場所が近くにあれば住宅地でもよく見られます。我が家の庭に顔を出してくれたこともありました。

ところで、「オジロ」は見ての通りお尻の方が白いのでよく分かりますが、「アシナガ」というのはいかがでしょうか。確かに他のゾウムシに比べると長い脚とは思いますが、取り立てて強調する程にも感じらません。長いのは前脚2本だと思いますから、「テナガ」でもよいと思います。それでも「テナガコガネ」などの「テ」の長さに比べてそれほどの長さとは思えません。とは言っても、ちょこっと「鼻」の突き出たずんぐりした格好で、ビックリすると脚を丸めて死んだふりをする姿は、愛嬌があって私は大好きです。

オジロアシナガゾウムシ(5/6)

オジロアシナガゾウムシ(5/6)

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