シロハラ
自然科学部高3の千葉君がシロハラの写真を届けてくれました。1月のはじめに学校裏の雑木林で見つけたそうです。シロハラといっても遠目で見ると白というイメージはあまりありません。全体的に灰褐色で、これといった特徴ある色彩はありません。でも、上の写真はやはりこれがシロハラの特徴といえる写真です。さすがにお腹は白っぽいですね。普通のデジカメで撮った写真で、本人もあまりよく写っていないと恐縮していましたが、突然の出会いでこれだけ写っていれば記録としては充分です。
スズメ目ツグミ科に属し、ツグミやアカハラが近い仲間です。大きさもツグミと同じくらいで、ヒヨドリよりやや小さめといったところでしょうか。アカハラのお腹がはっきりとオレンジ色に見えるのに対して、シロと名前がつけられました。オスの方が色が濃く、メスの方が薄い色をしているとのこと。千葉君が見つけたときは2羽で行動しており、色のコントラストからオスとメスだったようです。
東京周辺では冬鳥としてやってきます。シャイな鳥のようで薄くらい林の中で生活し、人が近づくとすぐに逃げていってしまうそうです。ですからあまりその姿を見ることはありません。私もはじめて確認しました。地味な鳥なので気がつかないでいただけかもしれません。それをしっかり見つけてくるのですから千葉君の観察眼はたいしたものです。図鑑の説明にあるように、地面をピョンピョン跳びながら餌をあさっていたとのことです。
さて、高3生がこの時期自然観察に勤しんでいられるのには訳があります。実は彼は進学先がすでに決まっているんです。生態学の研究を目指して某国立大学の推薦入試に見事合格しています。だから鳥にも詳しいんですね。聖ヶ丘の自然の中で培った観察眼にさらに磨きをかけて、世界に羽ばたく研究者になって欲しいと期待しています。
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