ウキクサ

ウキクサ

ウキクサ

アオウキクサ

アオウキクサ

液体肥料を加えた水で栽培

液体肥料を加えた水で栽培

水道水だけで栽培・根が長い

水道水だけで栽培・根が長い

今、自然科学部の中学生がウキクサの研究を行っています。近くの田んぼでは6月に水が張られると、あっという間にウキクサが田んぼ一面を覆うようになります。ものすごい勢いで増え続けるようすを実際に調べてみようと、夏休みから実験を続けています。大小2種類のウキクサがあり、大きい方がいわゆる「ウキクサ」、小さい方は「アオウキクサ」です。ウキクサには数本の根が生えるのに対し、アオウキクサでは根は1本しかありません。

ウキクサの葉のように見えるのは、正確には葉と茎が融合したもので葉状体と呼ばれています。その葉状体の下から新しい葉状体が出てきてます。普通3~4枚の葉状体で1セットの個体となり、葉状体が殖えると分裂して個体数を増していきます。500mLのビーカーに初め5つのウキクサを入れ液体肥料を加えて育てたところ、何と3週間でウキクサは350個、アオウキクサは950個にも殖えました。ビーカーの水面は二重三重に重なったウキクサでいっぱいです。この殖え方には皆ビックリ。数えるのは大変でしたが、ウキクサの生命力を実感することができました。

興味深かったのは、液体肥料を加えず水道水だけで育てたものはほとんど増えず、根が長く伸びたことです。栄養を求めて根を伸ばしたということでしょうか。また、水道水で育てたウキクサには休眠芽ができました。ウキクサは冬を過ごすために休眠芽をつくりますが、夏に休眠芽ができたのには驚きました。栄養が無くこれ以上増殖することができないと判断し、早めに休眠芽を作ったのだと考えられます。休眠芽を作った後、ウキクサ本体は枯れてしまいました。現在、自然科学部では、この休眠芽の休眠を目覚めさせる条件を実験中です。

(2015年2月に研究結果を発表しました)

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