オイカワのオス

オイカワのオス

オイカワのオス

オイカワのオス

婚姻色が美しい

4月のブログで紹介したオイカワの続報です。飼育中の個体に、婚姻色に輝くオスが現れました。昨年の夏に多摩川で捕まえた2~3㎝の個体が10㎝程に成長したものです。20匹程飼育している中で、大きく成長したものから順番に婚姻色が現われ、現在4匹が美しい婚姻色を呈しています。

婚姻色は繁殖期の成熟したオスだけに現れます。まず、青い体色がステキです。そのブルーが少し緑がかって輝いているところが素晴らしいですね。お腹はピンクで、これに繋がりピンクの縞模様が青い体色に幾筋か入ります。ひれは全体が透き通ったピンクのレースのようになり、筋の部分はシルクのような輝きを放っています。前縁部は朱色に光って一段と美しさを増しています。特に尻びれが
大きくなります。背びれには黒い筋が入って優雅さの中に力強さを感じさせます。日本でこれほど美しい色彩を放つ川魚は他には無いのではないでしょうか。

成熟したオスには婚姻色と共に顔に追星(おいぼし)が現れます。追星とは繁殖期のオスにできる白いつぶつぶで二次性徴といえます。金魚なども含めいろいろな魚に現れます。オイカワの場合、顔やえら蓋に現れ、口の後ろのものは瘤状の突起となっています。突起となった追星は、他のオスとの争いに使われたり、メスを突いて性的刺激を大きくする役割があるそうです。触ってみたところ、結構堅くてざらざらしていました。

4月に紹介した「ぬし」はやはりメスでした。成長するとオスの方が大きくなるとのことですが、今でも体は一番大きく堂々としています。ということは今いる4匹のオスはまだこれから一回り大きくなるのでしょう。自然状態ではメスの方が多いようです。20匹の中から何匹オスが現れるのか、これからの飼育が楽しみです。

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