シュンラン

シュンラン(3/19)

シュンラン(3/19)

シュンランが花を開きました。名前の通り「春」の「蘭」。毎年3月半ば頃、まだ冬の寒さが残る雑木林の林床にほのかな暖かさを演出する春の使者です。3月初めのブログで紹介した谷戸田の脇の雑木林で、19日に撮影したものです。花がまだ開ききっていないようすでしたから、1~2日前に咲いたばかりだと思います。学校の裏山のものはまだつぼみの状態です。

日本の野生ランは洋ランのような色鮮やかな華やかさはありません。シュンランもその例にもれず、花全体がうすい黄色や緑色で、葉に紛れてうっかり見落としてしまうこともあります。しかし逆にその控え目なおしとやかさに気品を感じますね。花茎を含め透き通った感じがまた最高です。「雑木林の貴婦人」と呼ばれる所以です。25年前、稲城の雑木林で初めて出会って以来、私のお気に入りの花の1つになっています。

シュンランは古くから「ホクロ」「ジジババ」などの別名で呼ばれています。前任校のI先生も田舎の福島で小さい頃からそう呼んでいたと話していました。花びらにある模様からの連想のようです。しかし、おじいさんやおばあさんには大変失礼ですが、私にはあの美しさは若く上品な雰囲気を感じさせこそすれ、年をとられた方のイメージには全く繫がらないのですが・・・。

シュンランの株は決まってコナラの根元に生えています。ランの仲間はその根にラン菌根菌という菌を共生させています。コナラにもコナラ特有の菌根菌が共生しています。これらの菌がネットワークを作っているのではないかと勝手に理解しているのですが、詳しいことは分かりません。どなたか教えてください。

ところで、21日には調布の深大寺周辺を歩いてきました。神代植物公園の隣に植物多様性センターという施設があり、シュンランの株が植えられたくさんの花をつけていました。東京の自然を守り紹介するよい施設です。是非出かけてみてはいかがでしょうか。

 

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