アオマツムシ

アオマツムシ・メス(9/20)

アオマツムシ・メス(9/20)

怒ってる?威張ってる?(9/20)

怒ってる?威張ってる?(9/20)

夜の街路樹で聞こえる「リーリーリー」という比較的大きな虫の声。アオマツムシです。8月の中頃までは同じ街路樹でアブラゼミの大きな声が夜まで響いていました。8月後半からこれに入れ替わるようにアオマツムシが鳴き始めました。「虫の声」といえば、スズムシやカンタンなど耳を澄まして聞き入る情緒豊かな季節の音ですが、いやはやアオマツムシのあの鳴き声は大きすぎると思いませんか。車の騒音と張り合っているように聞こえてきます。

あれだけ大きな声で鳴いているのですが、木の高いところでなかなか姿を捉えることができません。先日やっと写真に納めることができました。あるお宅の梅の木で見つけたものです。背の低い梅の木でしたので何とか探すことができました。捕まえて翌日明るいところで撮った写真です。ただしこの写真はメスの個体。オスは背中が茶色く模様が複雑になり、これをすりあわせて声を出します。正面から見た顔は、怒っているような威張っているようなひょうきんな顔ですね。

アオマツムシは中国からの外来種です。明治末期に東京の赤坂で見つけられたのが最初の記録だとされています。1970年以降、都会の街路樹を中心に急速に広がりました。木の樹皮などに産卵し葉を食べて育ち一生木の上で生活しますので、草むらなどが無くても大丈夫。都市の環境にうまく適応したのだと思います。どこまで生息域を拡大するのでしょうか。一時期に比べると勢いがやや衰えてきたようにも感じられます。今後の動向に注目したいと思います。

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