テントウムシの羽化

20.テントウムシ2hp 20.テントウムシ3hp 20.テントウムシ4hp生物室でテントウムシ(ナミテントウ)が羽化しました。学校の周辺でもたくさん見かけますが、今回羽化したものは私の自宅(八王子)の庭にあるウメの木で見つけたものです。毎年5月になりウメの木が新しい枝を伸ばして若い葉をつけると、必ずと言ってよいほどこの若い葉にアブラムシがつきます。アブラムシのついた葉はくるっと内側に丸まっているのが特徴です。するとこれをめがけて、これまた必ずテントウムシがやってきます。連休の頃から注意していると、卵を見つけることもありますし、幼虫や蛹を見つけることもあります。今回は蛹と蛹になりかけの終齢幼虫を20匹ほど生物室に持ち込みました。

この蛹たちが20日過ぎから次々に羽化しました。これまで観察している限りでは、羽化の時間は特に決まっていないように思います。朝早く羽化するものもあれば昼過ぎに羽化するものもあります。放課後生徒達と一緒に羽化の瞬間を見ることもできました。羽化したての成虫はまだ翅の色が黄色です。この黄色い姿が実に美しいと感じます。頭を下にして蛹の殻から出てくると、殻につかまりながら向きを変えて頭を上にして落ち着く場所を探します。落ち着くと今度は後翅を伸ばします。後翅は前翅の下にかくれており、飛ぶ時に用いる翅です。羽化したてはこれが縮まっているのでこれを伸ばすのです。羽化したチョウやセミが縮んでいた翅を伸ばすのと同じことです。この後翅を伸ばした姿もまた美しいと思います。生物室のホワイトボードに貼り付けた葉から生まれたこのテントウムシはボードの角まで行って翅を伸ばしました。その後、後翅はたたんで前翅の下にしまい、前翅はだんだん色がついてきます。

今回は赤い紋が2つある一般的なナミテントウでした。ナミテントウには赤い紋が4つのものやその他いろいろな変異があります。次の蛹からはどんな模様の成虫が生まれてくるか楽しみです。

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