鈴なり!アブラゼミの抜け殻
ちょっと珍しい光景です。アブラゼミの抜け殻が1枚のサクラの葉に鈴なり状態になっているのを見つけました。1個の抜け殻の上に重なり、さらにその上に重なっています。全部で7個。重なり合った抜け殻を見ることは時々ありますが、こんなに密集しているのは初めてです。近くの葉にはぽつりぽつりと一つずつ、2つ付いている葉も1ヶ所ありましたが、何故かこの葉だけに集中していました。大きなサクラの木ですから、自在にどこにでも行けそうなのですが、幼虫が登りやすい通り道があったのでしょうか。葉の裏に到達するには、最後は葉の細い柄の部分を通らねばなりません。7匹の幼虫がこの葉の柄だけを選んだのが不思議です。先へ先へと登ってきたものの、最後ここ以外に行く場所が無くなってしまったのかも知れません。
アブラゼミの抜け殻については、以前(2013年8月)のブログでも紹介しましたのでご覧下さい。
抜け殻だけでオス、メスの区別がすぐに分かります。昆虫の世界では一般にオスの方が早く出現します。今回は数日かけてこの状態になったのでしょう。下の方の3つ(写真では上の3つ)は早く出現したオス、さらにオスが重なり、さらにその上に遅れて出てきたオス1匹と2匹のメスが重なっていました。見つけたのは7月30日。前日と前々日は時折激しい雨になりました。それでもこの状態で落ちることなく付いているのですから、よほどしっかり爪の先で固定されているのですね。たいしたものです。
さて、今年のセミは出現が少し遅くなっているように感じます。7月19日に関東地方の梅雨明けが発表されましたが、その後の天候は不順で、この4~5日は曇りや雨の日が続いて湿度も高く、じめじめした梅雨に戻ったような天気です。いわゆる「梅雨明け10日」という夏空ではありません。毎年うるさいほどに聞こえてくるアブラゼミの大音量の鳴き声ももまだ50~60%程度でしょうか。逆に、例年7月初旬から中旬にかけて聞かれるニイニイゼミの声が8月になってもまだよく聞こえてきます。天候の変化が昆虫たちに与える影響に注目するのはおもしろいですね。
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