キクイモ
雨模様の日が続いていますが、先日(9/25)久しぶりに、自宅近くの浅川沿いを歩きました。この時期目立つのはヒガンバナとキクイモの花。キクイモはヒマワリを小さくしたような黄色い花がです。こんなにはっきりと目立つ花で河川敷などで繁殖しているとなると、ご多聞にもれずこれも外国からの帰化植物。北アメリカ原産で、観賞用や食用に移入されたものです。
ヒマワリと同じつくりで、回りに舌状花があり中央部分には筒のような形の管状花(筒状花)があります。中学1年生の理科の授業で、「キク科の花のつくり」を調べて発表した班がありました。私も一緒に調べて見たところ、管状花のでき方が興味深かったです。写真(左)のように外側から順に咲きますので中心はまだつぼみです。そして、花が開くと最初はおしべが伸びてくるんですね。その後、おしべのまとまりの中を突き破るようにしてめしべが伸びてきます。最後に、そのめしべの先端が2つに分かれてくるっと丸まります。一つひとつの花の下に付いている白いものは種になる部分です。
さて、このキクイモ、最近栄養価の面で再評価されています。イモの成分がデンプンではなくイヌリンが中心とのこと。イヌリン自体は糖質ですが、人の体内にはイヌリンを分解する酵素なく、たくさん食べても血糖値に影響しません。他の成分と合わせて腸内環境を整える働きがあります。粉末やカプセルも販売されています。河原の雑草が高級食材になるのかもしれません。
2016年9月30日 有岡 淳
カテゴリー:植物
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