フデリンドウ

フデリンドウ

フデリンドウ

構内の一角でフデリンドウを見つけました。自転車置き場の裏手の土手です。5㎝にも満たない小さな茎の先端に青紫色のかわいい花を2~3個咲かせます。開いた花も1~2㎝ほどしかありませんが、小さな草丈の割には大きな花で、地面から直接咲いているようにも見えてよく目立ちます。リンドウの仲間ですから細長い漏斗状の花で、長さは2~3㎝。花先は5つに分かれた長い裂片が放射状に広がり、その間に短い裂片(副片)が挟まれた状態になっています。均整のとれたきれいなつくりですね。

見つけたのは4月の20日頃。ところが、翌日、カメラを持って再度見に行ったところ花が見当たりません。どうやらこの日は曇り空で花を閉じてしまったようです。フデリンドウは日照の良い昼間だけに花を開き、夜や曇りの日には閉じてしまうんですね。そのつぼみのように花を閉じた形が筆の穂先に似ていることから「筆竜胆」の名前が付きました。

気を取り直してさらに翌日、やっとカメラに収めることはできたのですが、どうもうまくいきません。というのは、私のデジカメではフデリンドウの淡い紫色がうまく写らず、全体的に真っ青になってしまうのです。昨年紹介したタチツボスミレの時も同じでした。設定をうまく調節すれば直るのでしょうか。ということで、今回紹介する写真は、本校ホームページの「聖ヶ丘の植物図鑑」で以前に掲載したものを再度掲載しました。

ところで、聖ヶ丘に勤めて16年目になりますが、構内のフデリンドウには今まで全く気がつきませんでした。普段の観察は学校周辺の雑木林や畑がほとんどで、「灯台もと暗し」でした。多摩丘陵の雑木林を切り拓いてつくられた学校ですから、所々にその名残が見られるんですね。植え込みにギンランを見つけたこともありました。再度、足下をしっかり見つめ直そうと思います。

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