ツマキチョウ
自然科学部の清水君がツマキチョウを採集してきました。先々週の土曜日(16日)のことですから、紹介するのが少し遅くなりました。モンシロチョウより一回り小形で、前翅の先端の黄色い模様が名前の由来です。そのワンポイントの黄色と先端の細く尖った形が魅力的ですね。ただし、黄色いのはオスだけの特徴で、メスはこの部分も白くなっています。見せてもらった時にはすでに展翅中でした。
タネツケバナなど野生のアブラナ科の植物を食草とし、春のこの時期にしか現れません。モンシロチョウがちょこまか飛び回るのとは異なり、小刻みに羽ばたきながらもフワッー、スーという感じで優雅に飛ぶ姿は、私にとっては春の妖精のイメージです。後翅の裏の網目模様も特徴的で、羽を閉じるとこの模様しか見えませんので、表から見た時とは違った感じになります。そこがまた、モンシロチョウなどとは異なる魅力です。(モンシロチョウにはちょっと失礼ですが・・・)
珍しいチョウではありませんが日当たりの良い昼間にしか見ることができませんので、クラブの生徒達にとっては土曜の午後ぐらいしかお目にかかれるチャンスはありません。3~4週間の短い出現期間中に好期を逃すと翌年まで持ち越しになってしまいます。今回は2年越しの再会でした。これまでメスの採取記録が少ないので、今後1~2週間の間に何とかメスも見つけたいものです。
2016年4月25日 有岡 淳
カテゴリー:昆虫
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