ハキダメギク

小さなかわいい花(10/15)

小さなかわいい花(10/15)

駐車場脇のハキダメギク(10/18)

駐車場脇のハキダメギク(10/18)

まずは花のクローズアップから。5㎜くらいの小さな花です。こぢんまりして均整のとれた形といい、黄色と白の色合いといい、かわいい花だと思いませんか。3つに切れ込んだ白い舌状花の形がチューリップの花のようにも見えます。中央の黄色い部分は筒状花の集まりです。1㎜にも満たない小さな花がこんもりと盛り上がるように緻密に配置されているようすには驚かされます。

こんなかわいい花なのに名前はハキダメギク。8月に紹介したヘクソカズラと並んで、気の毒な名前の代表格です。日本の植物学の父とも呼ばれる牧野富太郎博士が、世田谷区経堂の「掃き溜め」で見つけて命名したそうです。立派な先生に命名されたとはいえ、もう少し考えていただきたかったですね。

大正時代に侵入した帰化植物で、現在では日本各地に広がっています。繁殖力旺盛で畑の脇や道路脇の植え込みなどちょっとした空き地を見つけどんどん広がり、夏の初めから秋の終わりまでほぼ1年中見られます。

私が気がつかずにいるだけかもしれませんが、写真の場所では9月末から急に大群落が出現した感じです。夏にはあまりなかったように思いますし、昨年は同じ時期にも無かったように思います。いわゆる野原の雑草でも、「春になると毎年ここにオオイヌノフグリが現れる」というような定住地があるものですが、ハキダメギクは住所不定で神出鬼没のイメージです。来年も同じ場所に同じような群落ができるのか気をつけてみたいと思います。

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