手のひらの中のキクイタダキ

かわいい!

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頭の黄色が特徴

頭の黄色が特徴

前々回の「ヤマガラ君」のブログで、昨年末にキクイタダキを発見したと書きました。本当はその時に紹介しようと思った画像ですが、整理が悪く、いろいろ探してやっと見つけることができました。昨年末というのも不正確で、11月21日のことでした。この日の朝、用務の泉谷さんが校内の植え込みで弱っていたものを捕まえてきてくれました。泉谷さんは生き物が大好きなんです。事務室に運びようすを見ていましたが、しばらくすると部屋を飛び回るようになり、窓を開けると元気に近くの茂みに飛んでいきました。

今年の夏休み、本校の自然科学部の合宿を富士山5合目で行い、「奥庭荘」に宿泊しました。この宿舎の脇には小鳥用の水場があり、知る人ぞ知るバードウォッチングのポイントになっています。私達が泊まった日にも、朝から大きな望遠レンズ付きのカメラが何台も並び、シャッターチャンスを狙っていました。この時、何度も顔を見せてくれたのがキクイタダキでした。日本では最も小さな鳥で、夏には高山の針葉樹林帯で繁殖し、冬には平野部にも降りてくるようですが、聖ヶ丘で見たのは初めてです。今年は寒さが厳しいことが影響しているのでしょうか。

頭頂部の黄色い冠羽がトレードマークで、ヨーロッパでは最も愛されている野鳥のひとつです。王冠を戴いた姿から王のイメージがあり、学名のRegulusも「小さな王」という意味だそうです。ルクセンブルクでは国鳥に指定されているとのことですが、あの小さな立憲君主国の鳥にはピッタリという感じですね。その小さな王様を手のひらにのせ、何となくおこがましいような、そして少し幸せな気持ちになりました。

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