ムラサキツバメの幼虫

ムラサキツバメの幼虫(8/22)

ムラサキツバメの幼虫(8/22)

葉を丸めて隠れています

葉を丸めて隠れています

アミメアリ

アミメアリ

シリアゲアリの仲間(?)

シリアゲアリの仲間(?)

マテバシイの街路樹でムラサキツバメの幼虫を見つけました。シジミチョウの仲間でシジミチョウ類特有の扁平な体で葉の裏に張り付いています。動くことも少ないのでどちらが頭なのかちょっと見ただけではよく分かりません。終令幼虫は2㎝ほど。1㎝くらいのものは写真のように葉を丸めてその中に隠れています。本人(?)達は隠れているつもりでしょうが、逆に幼虫の食べた跡の特徴的な形と丸まった葉はチョウ好きな人間にとっては絶好のマークになっています。

加えて、この幼虫にはアリがまとわりついているのが特徴です。ですから、アリの動きを追っていくと必ずこの幼虫にたどり着きます。シジミチョウの仲間の多くはアリとの共生関係を作っています。
幼虫が体から甘い蜜を出しアリに与え、代わりにアリに守ってもらうという関係です。この日もアミメアリやシリアゲアリ(?)、クロヤマアリなどが群がっていました。

ところがこの関係は、幼虫の分泌する物質がアリの脳の化学的作用をを変化させ、アリを奴隷のように使役しているという研究結果が発表されました。つい1ヶ月ほど前の発表です。ムラサキツバメの近縁種のムラサキシジミの幼虫で調べられたものです。分泌物を口にしたアリの脳内ではドーパミン量が低下し、その結果、アリは歩行活動が減少して巣に関心を示さず幼虫の周辺に留まり、また別の物質も関係して非常に攻撃的になって幼虫を守っていると言うことです。シジミチョウの幼虫恐るべしですね。と言うことで、現在、アリ付きで飼育、観察中です。

すでに蛹になったものもあります。うまくいけば1週間後には成虫を紹介できると思います。

 

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