ヤマカガシ

ヤマカガシ

ヤマカガシ

体長はは1m弱

体長はは1m弱

自然科学部の新入部員達がヤマカガシを捕まえてきました。褐色の地に赤と黒の斑紋が交互に並んだ特徴的なヘビです。長さは1m弱。カエルを主なエサとするため水辺や田んぼ周辺に多く、この日も稲城市の小川で見つけたそうです。果敢にも尻尾をつかんで繁みから引っ張り出し捕虫網に入れて運んできました。「良くやった!」と褒めてあげたのですが、改めて調べたところ、私の認識不足による甘い判断だったようで、反省を込めて以下のことを紹介します。

ヤマカガシが奥歯(後牙)に毒を持つことはもちろん承知していましたが、その毒がハブの10倍、マムシの3倍もの猛毒であることを初めて知りました。ハブやマムシのような前牙(毒牙)はありませんので、昔は「毒蛇」であるとは思われておらず、40年ほど前、上あごの後牙が毒腺に繫がっており出血毒を分泌することが判明したという経緯があります。私も若い頃に噛まれたことがあり特段何ともありませんでしたので、用心すれば大丈夫と高をくくっていましたが、大間違いでした。

また、毒牙のほかに、首の部分に頚腺と呼ばれる別種の毒腺を持っています。この毒液が目に入ると、最悪の場合は失明することがあるそうです。この毒は、餌として食べたヒキガエルの毒成分(ブフォトキシン)を貯蔵したものだそうです。このことも初めて知りました。ヘビを掴む時は頭の後ろの首根っこを持つのが常で、私もこのやり方で何度もヤマカガシを捕まえていましたが、これも大間違いだったわけですね。

さらに知らなかったことは、2006年以降ヤマカガシは「動物の愛護及び管理に関する法律」により「特定(危険)動物」ni

指定され、飼育には都道府県知事の許可が必要だということです。無許可で飼育した場合は、個人の場合は6ヶ月以下の懲役または100万円以下の罰金、法人の場合は5000万円以下の罰金に処せられるとのことです。しばらくの間飼育しようと考えていましたが慌てて逃がしてきました。数日間の飼育は勘弁して下さい。

ともあれ、生徒を指導する身としては慎重に慎重を重ねないといけませんね。反省しきりです。

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