アカバナユウゲショウ

アカバナユウゲショウ(5/5)

アカバナユウゲショウ(5/5)

めしべの先端は4裂

めしべの先端は4裂

前回のウラシマソウが由緒正しい日本古来の固有種であるのに対し、今回紹介するアカバナユウゲショウは日本の植物界にとっては新参者の帰化植物です。歩道の植え込みなどに多く、車を走らせていても幹線道路の中央分離帯などでよく目にします。多摩地域では最近急速に増えているように感じていますがいかがでしょうか?

明治時代に観賞用に持ち込まれたそうです。明治の帰化植物と言えばオオイヌノフグリやセイヨウタンポポも同じですが、これらはすっかり日本の野原に定着しています。これに対しアカバナユウゲショウは、私の印象としては、野生植物ではなくまだ園芸植物のイメージです。ですから数年前まではあまり注目していませんでした。

ところが、中学1年生の植物観察では必ず生徒が見つけてきます。改めて観察すると生育場所もよく分かってきました。注目し出すと今まで気がつかなかったものが見えるようになるものです。そんな私の思い込みで最近急速に増えていると感じているのかもしれません。ともあれ園芸植物というレッテルは外さなければいけませんね。

「ユウゲショウ」という名は何となく艶があって魅惑的な響きですね。夕方に化粧をして花を開くということですが、実際には朝からしっかり咲いています。ピンクの花びらにはっきり入った赤い筋がきれいです。よく見ると、めしべの先が4つに分かれているんですね。初めて気がつきました。中には5裂、6裂するものもあるそうです。開花の時間帯については、少し詳しく調べてみたいと思います。

 

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