帯化タンポポ

2つの帯化した茎のあるカントウタンポポ(4/12)

2つの帯化した茎のあるカントウタンポポ(4/12)

右側の茎

右側の茎

左側の茎・10個以上の茎が融合している

左側の茎・10個以上の茎が融合している

別の帯化したセイヨウタンポポ(4/12)

別の帯化したセイヨウタンポポ(4/12)

12日の日曜日、我が家の周りを歩いていて、ちょっと奇妙なタンポポを見つけました。たくさんの花が融合したタンポポです。茎も横に融合して平たくなり帯のようになっているので「帯化(たいか)」と呼ばれています。この現象については以前から話に聞いてはいましたが、実際にこの目で見るのは初めてのことです。

道路とコンクリートの壁のわずかな隙間から顔を出しているカントウタンポポです。帯化した2つの茎があり、双方とも10個以上の花と茎が融合しています。やはりちょっとグロテスクで不気味な感じがしますね。他に2本の茎と花が融合したものが1つと後は単独の普通の花とつぼみが10個くらい付いていました。

「帯化」はタンポポだけでなく他の植物でも時々見られる現象です。植物の茎の先端には細胞分裂してふえる分裂組織(成長点)があり、これに異常が起きた結果です。遺伝子の変化や細菌や昆虫によって分裂組織が傷つけられることが原因とされています。化学物質や電磁波、放射能の影響を心配する声もあります。

その後さらに近くの小さな公園を調べてみたところ、何とここでも2つの帯化した株を見つけました。こちらはセイヨウタンポポです。踏みつけが激しいところで株は大きくならず、地面にへばりつくように咲いていました。物理的な刺激が影響しているのでしょうか。珍しい現象を立て続けに発見したもののやや複雑な気持ちでした。これらのタンポポを経年で観察したいと思います。

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