コセンダングサ
今、草むらに入るといろいろな草の種(正確には果実です)がくっついてきます。「ひっつき虫」とも呼ばれ、表面の刺などで動物の毛や衣服にひっついて運ばれます。オナモミやヌスビトハギなどがよく知られていますが、今の時期に学校の裏山で最も多く目にするのはコセンダングサです。先日、授業で自然観察に出かけた時も、生徒達はお互いのブレザーにくっつけあって楽しんでいました。
コセンダングサの「ひっつき虫」は先端に2~3本の刺状になった冠毛があり、この冠毛にはさらに細かい逆向きの刺がついていて、これで衣服にくっつきます。写真を拡大すると細かい刺の様子が分かると思います(画像をクリックすると同じ画像が現れさらにもう一度その画像をクリックすると拡大された画像が表示されます)。結構しっかりくっつくので、多摩川縁をジョギングした時には、知らないうちにジョギングシューズのひもにびっしりくっつき、落とすのに一苦労しました。
この時期にはまだ、コセンダングサの黄色い花も見かけます。通常は筒状になった黄色い筒状花だけでできています。これに対し、白い花びらのようになった舌状花を持つものはシロノセンダングサと区別し、それほど大きくない白い花を持つものはコシロノセンダングサと呼んでいるようです。図鑑により説明が異なることがあるようですが、同じ株に別のタイプの花がついていることもあり、すべてコセンダングサの変種と考えてよいのではないでしょうか。この件について、詳しい情報をお持ちの方は教えてください。
2014年11月8日 有岡 淳
カテゴリー:植物
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