カメムシの卵と寄生バチ

チャバネアオカメムシの卵

チャバネアオカメムシの卵

チャバネアオカメムシ

チャバネアオカメムシ

タマゴクロバチ(?)

タマゴクロバチ(?)

カイコのエサにとってきたクワの葉にカメムシの卵を見つけました。葉の裏側に1㎜ほどの大きさで、蓋のような模様が入っています。確かにこの蓋を開けて幼虫は出てくるようです。卵の持ち主はチャバネアオカメムシ。写真では14個の卵が見られます。10~20個の卵塊を産みますが、どうやらこの14という数字が一番多いようです。何故14なのか?不思議な感じがしますね。

チャバネアオカメムシは大きさは約1㎝。茶色い翅とツヤのある緑色のコントラストが結構美しいと私は思いますが、やはり臭い匂いを出すので嫌われ者でしょうか。全国的に普通に見られ、越冬した成虫は5~6月頃はサクラやクワの実で吸汁し、夏にかけてスギやヒノキの球果をエサに繁殖します。ここで増えた成虫が果樹園に飛来しナシやカキ、ブドウなどに被害を及ぼすという厄介者です。

そんな厄介者でも幼虫から成虫まで飼育することができるいい機会かと思ってふ化を期待していたのですが、1週間を過ぎてもなかなか出てきません。10日過ぎ、ついに出てきた!と思ったのは、何と寄生バチ。タマゴクロバチの仲間だと思います。1.5㎜ほどの小さな八です。死んでしまった後の写真ですいません。この写真で分かる方がいましたら教えて下さい。しかし、こんな小さな世界にも生き物たちの命のつながりがあるなんて、改めて自然の成り立ちに感激しました。

調べてみたところ、さらにビックリ。このタマゴクロバチにさらに二次寄生するコガネコバチという寄生バチがいるそうです。コガネコバチはチャバネアオカメムシの卵に寄生している羽化前のタマゴクロバチに産卵し寄生するのです。コガネコバチはカメムシ卵の中にクロタマゴバチがいるのかをどうやって見分けるのでしょうか? 不思議なことだらけでますます興味を引かれます。

 

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