ベニシジミ

ベニシジミ(4/11)

ベニシジミ(4/11)

サクラの花の下に黄色のレンギョウとユキヤナギの白い花、田んぼではピンクのレンゲが咲き、雑木林には薄紫色のタチツボスミレ。「聖」の周辺も春爛漫です。ウグイスの声も聞こえてきます。チョウ達の姿も数を増してきました。今日(4/11)は学校裏の畑で、ベニシジミの写真を撮ることができました。

このチョウ、割とジッとしていてくれるので被写体には絶好です。ナズナにとまったところを忍び足で近づいてシャッターを切りました。最初は逆さ向きにとまっていましたが、くるくるっと2回まわって、太陽を背に日向ぼっこを始めました。しばらくして飛び立つと、私の周りを行ったり来たり。どうやらこの場所が気に入っているようです。「早くどいてよ」と言われているようでしたので、ゆっくりその場を離れたところ、うれしそうに(?)ホトケノザやタンポポにもとまっていました。

ベニシジミは日本全国で春から秋までよく見られるお馴染みのチョウです。オレンジ色が美しく特に春に出現する春型は夏型よりもそのオレンジが鮮やかです。夏型は全体に黒っぽくなってしまいます。 後翅の黒い部分にある青い点もポイントですね。個体によってはこの青い点が現れない場合もあります。改めて写真を見ると、外側の白い縁取りも美しさを引き立てていますね。

幼虫の食草はスイバやヒメスイバ、ギシギシなどのタデ科の植物。野原や河原、道ばたなどにも普通に見られる植物です。年に数回世代を繰り返し、冬は幼虫で越冬します。春先に蛹になって羽化したのが今見られる春型です。今日帰りがけ、運転中の車の窓から、多摩センターの道路脇でスイバが花をつけているのを見かけました。頭のどこかにベニシジミ-スイバという連想があったのでしょう。そういう時には、何となく見ている風景の中から見るべきものがちゃんと見えてくるのですね。4月末には産卵が行われると思います。今度は卵や幼虫を探してみましょう。

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