カタクリ

カタクリ(八王子・長沼公園4/2)

カタクリ(八王子・長沼公園4/2)

カタクリの群生(同)

カタクリの群生(同)

本校のエンブレム・カタクリが図案化されています

本校のエンブレム・カタクリが図案化されています

多摩丘陵に春の訪れを告げる代表は何と言ってもカタクリの花。私の自宅近くの八王子長沼公園で撮影したものです。地元の方々がササ刈りをしてきちんと管理にあたっているようで、北向きの斜面一面に群生地が残されています。3月23日にはまだつぼみもあまり見つかりませんでしたが、4月2日には一面に可憐な花を開いていました。つぼみが地面に現れてから10日ほどで開花するそうです。

カタクリは一つひとつの花の造形が実に見事です。うす紫色の羽をピンと広げて反り返りながらもうつむき加減な姿は気品が高く、中央に描かれた幾何学模様は貴族の紋章のようにも思えます。これが何千という単位で群生しているのですからまさに圧巻です。

花を咲かせた後は、雑木林が緑でおおわれ光が林床に届かなくなる5月には葉も枯れてしまい、残りの期間はじっと球根で休眠しています。雑木林の環境にうまく適応した生活スタイルを身につけていると言えるでしょう。このように、春先のわずかな期間だけ花を咲かせ、逆にまわりの木や草が緑を増す頃には姿を消してしまう植物を「スプリング・エフェメラル」(春の短い命)と呼んでいます。

実は本校の校章とエンブレムはこのカタクリを図案化したものです。上に描かれている3本の筋がそれに当たりますがおわかりでしょうか。残念ながら聖ヶ丘周辺では見られなくなってしまいましたが、長沼公園と同じ多摩丘陵の雑木林が残されているのですから、環境を整備して何とか復活させたいものです。ちなみにエンブレムに描かれている鳥はヒバリを表しています。

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