ヒキガエルの産卵

冬眠から目覚めたヒキガエル(3/8)

冬眠から目覚めたヒキガエル(3/8)

産卵中(上がオス3/8)

産卵中(上がオス3/8)

ゼリーに包まれたひも状の卵塊

ゼリーに包まれたひも状の卵塊

これで4000~5000個ありそうです

これで4000~5000個ありそうです

ヒキガエルの卵

3月上旬はヒキガエルの産卵のシーズンです。今年も例年のようにカエルたちが集まってきました。多摩大学のバス停下にある公園の一角です。ここに小さな池があります。小さいといっても教室1つ分以上はある立派な池で、桜ヶ丘公園から続く沢筋の突き当たりにある多摩川水系の水源になっている場所です。

8日の午後観察に出かけたところ、いましたいました。10匹ほどが水面から顔を出したり潜ったり、組んずほぐれつ追いかけ合ったり、時々「ククッ、ククッ」と声も聞こえます。中にはオスが後ろからメスを抱えているペアもいました。ヒキガエルは通常は陸上で生活ていますが、繁殖期のこの1~2週間だけ生まれ故郷の水辺に戻って水中で過ごします。サケなどの帰巣本能と同じようにヒキガエルも匂いをもとに生まれた場所に戻るのではないかと考えられています。

卵も見つかりました。プルンとしたゼリーに包まれたひも状の卵塊です。ペアになったものはまさに産卵中でした。産卵は夜だと思っていましたが昼でも産卵するんですね。たくさん絡み合っているのでどこまでが1匹分なのかよく分かりません。一部を生物室に持ち帰り発生のようすを観察することにしました。これだけでも4000~5000個の卵がありそうです。

日本のヒキガエルの正式な種名はニホンヒキガエル。日本の固有種です。西日本と東日本の2つの亜種に分類され、西のものはそのままニホンヒキガエル、東のものはアズマヒキガエルと呼ばれています。さて、10日に再度訪れたところ姿が見あたりません、11日にも確認しましたが1匹もいませんでした。もう戻ってしまったようです。今度は子供たちの誕生を見守りたいと思います。

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