フユシャク(冬尺蛾)

クロスジフユエダシャク(12/7)

クロスジフユエダシャク(12/7)

クロオビフユナミシャク(?)のメス(12/7)

クロオビフユナミシャク(?)のメス(12/7)

寒さが一段と厳しくなる中、雑木林の陽だまりをチョウのようにひらひらと飛んでいる薄茶色のガがいます。数も結構多く、この日(12/7)も落ち葉を踏み分け歩いていくと、足下から数匹慌てて飛び出してきました。クロスジフユエダシャクというフユシャクガ(冬尺蛾)の仲間です。この仲間は通称フユシャクと呼ばれています。ほとんどのフユシャクは夜行性ですが、クロスジフユエダシャクは珍しく昼行性です。この時期昼間の雑木林で見かけるのはクロスジフユエダシャクと思って間違いありません。

フユシャクガという分類があるのではなく、数百種類もいるシャクガのグループの中で冬に現れるものをそう呼んでいます。シャクガというのもあまり耳慣れないと思いますが、シャクトリムシ(尺取り虫)が成虫になったガです。その中で、日本では35種のフユシャクが知られているそうです。わざわざ寒い冬に現れるようになったのは、天敵が少ないからではないかと考えられています。

フユシャクの大きな特徴は、メスは翅が退化して飛べないことです。小さな翅が少しだけ残っているものもいますし、全くないもののもいます。この寒い中、極力エネルギーの消費を防ぐために、飛ぶのはオスにまかせ、メスはじっと待つ戦略を進化させてきたのではないでしょうか。メスはフェロモンを出しオスを引きつけているようです。私はそれほど詳しくありませんが、このメスを見つけるのがフユシャク愛好家の楽しみなんです。

この日は裏の神社周辺を探してみましたが、クロスジフユエダシャクのメスは見つかりませんでした。代わりに見つけたのが写真のメス。たぶんクロオビフユナミシャクだと思うのですがよく分かりません。どなたか教えて下さい。これから3月頃までがフユシャクのシーズンです。新たな出会いを楽しみにしています。

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