続報・アカツメクサの白花

シロバナアカツメクサ(6/15)

シロバナアカツメクサ(6/15)

前回のブログで紹介した「シロバナアカツメクサ」が見つかりました。同じ芝生のグランド内です。花のつけ根に葉があることから、はっきりアカツメクサとわかります。もっといろいろな場所を探さなければならないかと思っていましたが、あっさり同じ場所で見つかりかえってビックリしました。といっても広いグランド内でこの一つの花だけしかありませんでしたから貴重な発見だと思います。

植物の紫やピンクの色はアントシアンという色素によるものです。アントシアンは一連の色素の総称で、化学構造や結合する物質の違いによりいくつかの種類があり、また酸性やアルカリ性の条件が異なることにより、赤、紫、青などいろいろな色に変化します。ブルーベリーの紫も桜のピンクもツユクサの青色も皆アントシアンによるものです。シロバナアカツメクサはこのアントシアンの合成ができなくなったものだと思われます。アントシアンの合成過程には複数の酵素が関係していますから、この酵素を作る遺伝子が何らかの原因で働かなくなったのでしょう。

同じ原因で、紫色の花には時々白い花が生じることがあります。高校の教科書には、スイトピーの紫花と白花の遺伝がよくでてきます。野原で紫色の花を見つけたら、近くに白い花がないか探してみてください。

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