キイロコウカアブ

キイロコウカアブ(9/28)

キイロコウカアブ(9/28)

同上・平均棍

同上・平均棍

化学室の薬品の瓶に止まっているアブを、理科助手のみなみ先生が捕まえてきました。早速いろいろ調べてみました。たぶんキイロコウカアブ、だと思います。2㎝くらいのやや大きなアブなのですぐ分かると思ったのですが、図鑑に載っていなかったり、あっても写真のようすが異なっていたりして、なかなか結論を出すのに迷いました。もし違っていたら連絡下さい。

捕まえた翌日には残念ながら死んでしまいました。そこで少し形を整えて撮ったのが上の写真です。生きていれば翅は閉じているようで、こんな具合に翅を広げて止まることはありません。さて、アブとハチの大きな違いは、ハチなど普通の昆虫は翅が4枚なのに対して、アブやハエ、カの仲間は翅が2枚しかないことです。後翅に相当する部分は平均棍と呼ばれる小さな棍棒状の器官に変わっています。アブやハエが飛ぶ時にはこの平均棍を振動させて飛翔を安定させているとのこと。平均こんを取り除くと、うまく飛べなくなってしまうそうです。

名前の「コウカ」とは「後架」と書き、昔のトイレのことだとか。コウカアブの仲間は汲み取り式のトイレやゴミ溜めなどから発生し、腐敗臭などに集まってくるそうです。キイロコウカアブの方はもう少し衛生的な環境に生息しているようです。それでも化学室のようなちょっと特殊な臭いを好むのでしょうか。ちなみに、止まっていたのはヘキサシアニド鉄(Ⅱ)酸カリウムの瓶です。

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