オナガサナエ

オナガサナエ(6/19)

オナガサナエ(6/19)

前回に続き出勤前の観察です。6月19日の朝、玄関を出て門を開けた瞬間、目の前をフワーっと飛んできて門の壁に止まったものがあります。最初はトンボとは思いませんでした。トンボはスイスイと素早く飛ぶイメージですが、どちらかというとチョウのようにヒラヒラっと飛んできた感じだったからです。今回も慌ててスマホに収めました。6㎝くらいのサナエトンボです。すぐには名前が分からず、今度はその場でスマホで検索。オナガサナエと当たりを付けつつも、確証がないままはやる気持ちを抑えて急いで車を走らせました。

学校に着き、早速ネットで検索しました。やはりオナガサナエです。オスは尾部(尾部付属器)が大きく長いのが特徴ですが、これはメスの個体でした。それでも長い尾の特徴がはっきりしています。胸の背側の模様からも判断できます。成熟した個体は複眼が緑色になりますが、これは褐色ですから未成熟の個体です。弱々しい飛び方を考えると、羽化したばかりなのかも知れません。河川の中流域で石や木の枝にじっと止まっていることが多いようで、近づいてもなかなか逃げません。この日も長い時間被写体になってくれました。

トンボの仲間は大雑把に分類して、シオカラトンボや赤トンボなどのトンボ科、オニヤンマやギンヤンマなどのヤンマ科(オニヤンマはオニヤンマ科)、そしてこのサナエトンボ科、他にイトトンボの仲間がいます。サナエは「早苗」のことで、田植えの行われる5月から6月に現れることから付けられた名前です。サナエトンボの仲間は黒に黄色い筋が入るオニヤンマと同じような配色ですが、大きさは小さく全体的に華奢なイメージです。名前からも優しさを感じさせるトンボです。朝から観察と検索に時間を取られましたが、始業前の仕事の準備はきちんと済ませましたので悪しからず。かえって仕事がはかどりそうな気分です。

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