ヤマルリソウ
学校は春休みです。といっても春休みは新年度の準備で結構忙しい毎日です。わずかな休みを利用して自宅近くの八王子長沼公園を歩いてきました。この日(3/29)の気温は15℃。風に肌寒さを感じるものの、日差しの中を歩くとぽかぽかしてくる陽気です。ウグイスの声も聞こえます。もうだいぶ鳴き慣れた歌声です。散策路の脇にはタチツボスミレが咲いています。ボランティアの方々が管理してくれているカタクリも今が見頃です。ルリタテハも姿を現わしました。
そんな中で、今回紹介するのはヤマルリソウです。1㎝ほどの青白いかわいい花です。あまり日当たりの良くないやや湿った場所を好むようで、沢沿いの急な崖にへばりつくように、ロゼット状の葉から四方に茎を這わせ、その先をちょっと持ち上げて花を付けています。メインの散策路からは外れた所ですので気がつく人はほとんどいないのではないでしょうか。私も3年前に初めて見つけました。そんな場所に咲くヤマルリソウは、私には春を告げる白く輝く宝石のように思えます。
中心にある白い小さな輪が、この花のかわいらしさを引き立てていると思います。おしべとめしべはその中に収められています。それではこの白い部分は何でしょうか。実は花びらのもとにある小さな突起なのです。ハート型の突起が5つ、合計10個の小さな粒々がぐるっと丸くなっているのです。これはわすれな草などムラサキ科の花の特徴です。
ところで今年になってからまだ昆虫の紹介がありませんでした。今年最初の報告として、この日に撮影したルリタテハの写真を紹介します。厳しい冬を乗り切った越冬個体です。
2017年3月31日 有岡 淳
カテゴリー:植物
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