セグロカモメ

セグロカモメ(昨年12/20)

セグロカモメ(昨年12/20)

同上

同上

紹介が前後しますが、昨年12月の末に浅川でセグロカモメにお目にかかりました。日野市の平山橋の付近です。セグロカモメは海岸や河口付近で見られるのが一般的ですが、時々川の上流部にも現れるようです。浅川での観察記録も報告されています。ただし、私にとっては初めての経験でした。午後の散策途中で見つけた1羽が、下流に向けて飛んで行き、橋の街灯に止まりました。

街灯に止まったようすは港などでもよく見かけます。こうした場所を好むのですね。海でしか見られないと思っていた光景をこんな所でカメラに納めることができ、今年はいいことがありそうだとニコッとしました。年末にかけてこの「生き物ウォッチング」がペースダウンしていましたので、新年度は続けられるか不安だったのですが、この日の出会いで少し元気が出てきました。

くちばしは黄色く、下くちばしの先端近くに1つだけ赤い斑点があるのが特徴です。実は、この赤い斑点が、動物行動学の重要な研究テーマになっていた時代があるのです。50年以上も前のことです。当時気鋭の動物学者ティンバーゲンが、セグロカモメのヒナがこの赤い斑点を見ると興奮して盛んにつつき、これに対して親鳥が口から餌を吐き出してヒナに与えることを明らかにしました。絵にかいた赤い斑点にもヒナは反応します。動物の行動が機械的な信号で制御されているという貴重な発見でした。私自身ワクワクしながら勉強した当時を思い出させる出会いでした。

ご意見・関連情報などありましたら、こちらまでご連絡ください。