カブトムシ羽化

カブトムシの蛹

カブトムシの蛹

頭部や脚が黒くなりもうすぐ羽化

頭部や脚が黒くなりもうすぐ羽化

羽化直後・前翅の下に後翅を伸ばします

羽化直後・前翅の下に後翅を伸ばします

後翅をたたみ前翅も色が付いてきました

後翅をたたみ前翅も色が付いてきました

6月になり生物室のカブトムシが次々と羽化しています。昨年の秋に、多摩市在住のS君から幼虫を分けていただいたものです。S君は大の昆虫ファン。大人顔負けの知識で、チョウの採集や昆虫の飼育に励んでいます。最初に羽化したのは6月2日。以前飼育していた時は6月下旬から7月にかけての羽化でしたから、今回はずいぶん早いように思います。

カブトムシの幼虫は腐葉土の中で卵型の蛹室を作って蛹になり、その蛹室の中で羽化して成虫になります。羽化した成虫は体が完全に固まるのを待って1週間ほどして地上に姿を現します。ところが、今回は飼育状態があまり良くなかったため、何匹かの幼虫は蛹室をうまく作れず腐葉土の表面で蛹になってしまいました。ティッシュで作った人工蛹室で無事羽化したものもありますが、羽化の途中で傷つくものもあり、観察するのには良かったのですが、ちょっとかわいそうなことをしました。

上の写真は、それぞれ別々の個体です。蛹は最初は全体的に茶色ですが、羽化が近づくと胸部や頭部、オスの角や脚は黒くなってきます。羽化直後、前翅は透き通った薄い黄色でその下から後翅を伸ばします。しばらくすると後翅は前翅の下にたたみ込み、前翅も次第に色が濃くなってきます。残念ながら写真(左下)の個体も翅が縮れてしまいました。S君はきっと上手に羽化させていると思います。

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