メタセコイア
メタセコイアの紅葉が際立ってきました。上の写真2枚は桜ヶ丘公園で写したものです。円錐形の形も美しく、20mにもなる大木です。1週間ほど前はまだ緑色も残る状態でしたが、すっかり色づき赤みがかったレンガ色に変わってきました。それでも今年は例年に比べ、色づきが1週間以上遅いように思います。私はこの時期のメタセコイアの色合いが大好きです。
多摩ニュータウン内の公園などにもに植えられており、本校の5階から学校周辺を見渡すと、所々にチョコっチョコっと頭を出した姿が目立ちます。多摩市内で一番のポイントは鶴牧にあるメタセコイア通り。ここでは500mほどの通りの両側に、100本を超えるメタセコイアが植栽され、見事な並木になっています。道がカーブしていなければもっと見通しが良かったと思うのですが・・・。あと、木と木の間隔がもう1~2m広ければ、1本1本がもっと大きく育ったのではないかと思います。
メタセコイアは、日本の三木茂博士により1939年に化石が発見され、現存するセコイアと少し違うことから、「後の、変わった」という意味で命名されました。当初、絶滅した種とされていましたが、その後、中国で現存することが確認され、「生きた化石」とも呼ばれています。さらに、1967年には八王子でも、200万年前の切り株状の化石が多数見つかりました。これは「浅川のメタセコイア化石林」として、今も見ることができます。
そんな由緒あるメタセコイアですが、現在日本に生育しているものは、すべて戦後、種や挿し木が移入され増えたものですから、多摩丘陵の自然の中では「新参者」なのかもしれません。
2015年12月9日 有岡 淳
カテゴリー:植物
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