アサギマダラ

アサギマダラ

アサギマダラ

学校の裏山でアサギマダラを目撃しました。10月24日のことです。大型で黒と赤茶色に縁取られた透けるような白い翅が実に美しいチョウです。雑木林の林縁をゆったりと飛ぶ姿ですぐにアサギマダラと確認できました。一度花にとまろうとしたあと、風にふわっと乗るように移動して見えなくなってしまいました。わずか15秒ほどの出会いでした。

アサギマダラは長距離を移動するチョウとして有名です。夏、山地で繁殖したものが夏から秋にかけて南方に移動します。移動のルートなどまだ謎に包まれていますが、東北地方の個体が九州に移動する例や、和歌山県から海を渡って香港で確認された例も報告されています。

その移動の途中なのでしょう、都内で目撃・採集されることもそう珍しいことではありません。と言っても私は高尾山などでの観察を除いて、これまで2回しかありません。一度目は20年前、場所は稲城の谷戸田です。2回目は15年前で場所は調布。調布の場合は市街地ですが、野川沿いにわずかに雑木林が残された場所でした。

現在、研究者や愛好家が、捕獲したアサギマダラに印を付けて放し、これを再捕獲して移動の実態を解明する調査を行っています。今回の個体にはマークがあったのでしょうか。都内を通過する個体がどこからどこへ移動するのか興味深いですね。写真は長野で採集した標本です。

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