ヤブカンゾウ・ノカンゾウ

ヤブカンゾウ・八重咲きでおしべなし(7/12)

ヤブカンゾウ・八重咲きでおしべなし(7/12)

ノカンゾウ(昨年8月撮影)

ノカンゾウ(昨年8月撮影)

花被片12枚・おしべあり

花被片12枚・おしべあり

花被片7枚・おしべ多数

花被片7枚・おしべ多数

ヤブカンゾウとノカンゾウ。ニッコウキスゲなどに近いユリの仲間です。ユリの仲間はがくが花びらのように変化しているので、あわせて花被片と呼んでいます。がくにあたる外花被片3枚、本来の花びらにあたる内花被片3枚で、6枚の花びらのように見えます。ノカンゾウがこのユリの花の基本パターンを引き継いでいるのに対し、ヤブカンゾウはおしべが花びらに変化して八重咲きになっています。

両者とも7月になってから咲き始めますが、学校周辺ではヤブカンゾウの方が数が多く、咲き始めも早いようです。実はまだノカンゾウは見ていません。写真は昨年の8月に撮影したものです。ノカンゾウの方が花被片の幅が狭くスマートなのが特徴です。色はヤブカンゾウもノカンゾウも個体差があるようですが、ノカンゾウの方がオレンジ色の濃いものが多いようです。

ヤブカンゾウの「八重」の具合にも個体差があります。先日観察した道路脇の斜面でも、おしべがほとんど無く花びらになったものから、花びらが1枚多いだけでほとんどおしべが残っているもの、花びらの先におしべの葯を付けているものなど多種多様でした。同じ株の中でもいろいろなタイプがあるのが興味深いところです。

さて、関東地方の梅雨明けが宣言されました。生徒達にとっては楽しい夏休み。家族で旅行に行くこともあるでしょう。是非それぞれの「私の『生き物ウォッチング』」を楽しんで下さい。新しい発見を教えてくれるとうれしいですね。

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